残業が続いたり、付き合いの飲み会が増えたりすると、帰宅時間が遅くなるものだ。家に帰っても家事や入浴の時間は必要なので、帰宅時間が遅くなるほど、睡眠時間に影響が出てくる。自己啓発や読書の時間を作るために、睡眠時間を削ろうとする人もいるだろう。しかし、睡眠時間を減らすことは、体調や精神面に問題を起こすので避けた方が良いのが分かっている。
健康的な生活を送るためには、1日6~7時間半は寝るのがベストである。4時間以下になると、体の老廃物の除去が完了しない上、記憶の整理が出来ないので、翌日の仕事に支障が出てしまうからだ。うつ病や脳卒中をはじめ、心臓病などのリスクも上昇する。残業が続いている場合は、他の人と分担できないか、無駄に過ごしている時間はないかを確認して、出来るだけ短い残業で帰れるようにした方が良いだろう。また、飲み会も2次会には参加せずに1次会で帰る工夫が必要だ。
さらに、睡眠の質を高めるためには、寝る前の2時間以内はスマホやパソコンの画面は見ないようにしよう。どうしても難しい場合は、画面の輝度を下げるとよいと言われている。強い光を浴びると、眠りに関係するメラトニンがあまり分泌されなくなるからだ。寝る前に空腹を感じても、食べない方が睡眠の質を上げるというデータもある。食事を消化するとき、体内の奥深くで体温が上がってしまい、深い眠りにつけなくなるらしい。
快適な睡眠を取れる環境を作るのは自分次第だということを意識して、できるだけ早く家に帰り、快適な睡眠ができるように心がけよう。